日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
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経皮的経肝門脈枝塞栓術後の肝動脈塞栓術によりギランバレー症候群を発症した1症例のサイトカインよりの検討
片寄 友海野 倫明力山 敏樹柿田 徹也小野川 徹白相 悟水間 正道大塚 英郎佐藤 武揚松野 正紀
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37 巻 (2004) 3 号 p. 301-306

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抄録

経皮的経肝門脈枝塞栓術 (以下, PTPE) は, 主に, 肝細胞癌や肝門部胆管癌, 胆嚢癌などの肝胆道系悪性腫瘍に対する拡大肝切除術術前処置としてもはや疑いの無いところであるが, その反面合併症などが少なからず存在し, 今回PTPEおよび肝動脈化学塞栓療法 (TACE) 施行後にギランバレー症候群を発症した症例を経験したので報告する. 症例は68歳の男性, 慢性肝炎 (C型) で経過観察中, 拡大右葉切除予定でPTPE施行するも肝機能不良にて手術施行せずTACE施行. その後, 感冒様症状を呈した後, ギラン-バレー症候群を発症した. この症例を詳細に検討した結果, IL-6の過剰な反応が見られ, 何らかの免疫反応異常の可能性が示唆された.
PTPEおよびTACE施行後に肝梗塞が生じた場合, の侵襲の大きさから予期せぬ合併症が生ずることがあり, PTPE後のTACEは適応を選び慎重に行う必要があると考えられる.

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