37 巻 (2004) 6 号 p. 716-720
症例は61 歳の女性で, 既往歴にvon Recklinghausen病がある. 1998年10月下腹部の腫瘤を自覚し, 徐々に増大してきたため近医を受診した. 卵巣腫疑いにて当院婦人科紹介受診した. 超音波検査にて骨盤腔内にcystic massを認めた. 卵巣腫瘍の診断で1999年1月, 婦人科にて手術を施行した. 開腹すると回盲弁より100cm側に11cm大の小腸腫瘍を認めたため外科転科, 腫瘍を含め小腸部分切除術を施行した. 切除標本の免疫組織染色にてc-kit, CD34, Vimentin, α-smooth muscle actin強陽性, s-100蛋白, Desmin陰性を示し, gastrointestinalstromal tumor (GIST) と診断した. 現在までにvon Recklinghausen病に合併した胞性の回腸GISTの報告例はなく自験例が初めてであった. 今回貴重な症例を経験したので文献的考察を加え報告する.