日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
CDDPが誘因と考えられたSIADHを発症した消化器癌FP療法の2例
内田 洋一朗木下 浩一田中 具治金井 陸行田野 龍介高林 有道
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37 巻 (2004) 9 号 p. 1588-1593

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抄録

(症例1) 68歳の女性. 食道癌 (Stage IV) に対し, FP療法 (5-FU: 750mg/day×5days, CDDP: 80mg/day×1day) を施行した. 第5病日目に, 意識障害・痙攣および低Na 血症 (109mEq/L) を認めSIADH (ADH 不適合分泌症候群) と診断した.(症例2) 60歳の女性. 膵頭部癌 (Stage IVA) に対し, FP療法 (5-FU 250mg/day持続動注・CDDP 10mg動注週3 回投与) を4クール施行後, Grade 4の骨髄抑制, 低Na血症 (123mEq/L) を認めた. 尿中Na 125mEq/L, 1日尿Na 525mEq/day, 血中ADH 7.9pg/mLであり, SIADHと診断した. SIADHの早期発見・治療には頻回な血清Na値の測定が有用であると考えられた. 消化器固形癌領域でCDDPが誘因と考えられたSIADHの発症例はこれまで報告がなく, 発症機序なども不明である.

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