症例は59歳の男性で, 右下腹部痛で近医入院. 保存的治療に反応せず, 当院に転院となった. 下部消化器内視鏡で回盲部に粘膜下腫瘍様の隆起を認め生検ではgroup Iであったが, CEAが高値であることと, 腫瘍が大きく易出血性を認めたことから, 結腸右半切除を施行した. 切除標本の肉眼所見では回盲部に9×8cmの隆起性病変を認めた. 病変は正常粘膜で覆われ, 一部潰瘍を形成しており3型の腫瘍であった. 病理組織学的所見では中分化腺癌の像を示す粘膜下を主座とした巨大なcolon cancer であり, 粘膜表面の病変はごくわずかでssから腸間膜にかけて膿瘍を伴う巨大な腫瘤を形成していた. Si, INFγ, ly1, v1ew (-), aw (-), ow (-), P0H0n0M (-) stage IIIaであった. 粘膜下腫瘍様形態を呈する大腸癌は比較的まれであり, 本邦で42例である. その発育進展様式, 診断などにつき若干の文献的考察を加え報告する.