49歳の男性で, 人間ドックで食道癌を指摘された. 急性間欠性ポルフィリン症による腹痛発作の既往があった. 手術にあたって, 禁止薬剤を使用しない, 十分な輸液・ブドウ糖を補充することを中心とする対策をたて, 食道切除胃管再建術を施行した. 術中・術後を通して, 急性間欠性ポルフィリン症による症状は出現せず, 尿中ポルフィリン代謝産物も増加しなかった. 本邦で急性間欠性ポルフィリン症合併患者に対する手術例の報告は, 本症例を含めて7例のみであり, 食道切除再建術のような侵襲の大きい手術報告は初めてであった. 適切な管理により急性間欠性ポルフィリン症患者に対する手術が安全に行えることを経験した.