38 巻 (2005) 6 号 p. 667-672
症例は50歳の女性で, 2001年2月, 腹痛が出現し近医を受診した. 諸検査で胆道系に異常を指摘され当院へ紹介された. 腹部造影CTで胆嚢体部に3cm大の結節状の腫瘤を認めた. 肝十二指腸間膜内リンパ節は腫大し膵頭部への浸潤が疑われ, 大動脈周囲リンパ節 (No.16b1) は1cm大に腫大していた. 肝門部で右肝動脈は腫大リンパ節により強く圧排されていた. ERCPでは非拡張型膵胆管合流異常が存在し, 胆嚢体部に腫瘍による陰影欠損を認め, 総肝管および総胆管はリンパ節により圧排されていた. 以上より, 傍大動脈リンパ節転移を伴う進行胆嚢癌と診断し, 2001年5月肝右葉切除・膵頭十二指腸切除術を施行した. 病理診断は乳頭腺癌, 進達度ss, No.8p, 12b, 12p, 14, 16b1 リンパ節が転移陽性でn3, stage IVaであった. 術後膵液瘻を併発したが術後49日目で退院し, 2004年12月現在, 再発の兆候なく外来通院中である.