日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
いわゆる癌肉腫と扁平上皮癌の同時性食道多発癌の1例
奥田 勝裕佐野 正明成田 洋柴田 直史加藤 克己宇佐見 詞津夫
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38 巻 (2005) 8 号 p. 1296-1300

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抄録

今回, 我々はいわゆる癌肉腫と扁平上皮癌の同時性食道多発癌の1例を経験したので報告する.症例は57歳の男性で, 嚥下困難を主訴に当院受診となった.食道造影・食道内視鏡検査にて, 胸部中部食道に扁平上皮癌を指摘された.腫瘍の狭窄がひどく, 内視鏡による腫瘍肛門側の観察は不可能であった.術前全身精査において多発肺転移を認め, 化学療法+放射線治療を1クール行ったが, 唾液も飲み込めないような状態に陥った.そのため, 食道亜全摘胃管再建胸腔内吻合術を施行した.切除標本では, 胸部中部食道に扁平上皮癌, 胸部下部食道にいわゆる癌肉腫の併発が認められた.いわゆる癌肉腫は比較的まれな食道腫瘍であり, 扁平上皮癌との同時性食道多発癌の例は, 極めてまれであるため報告した.

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