日本消化器外科学会雑誌
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Print ISSN : 0386-9768
集学的治療によって良好な予後を得ている直腸原発小細胞癌の2例
斉藤 洋茂塩澤 学菅野 伸洋土田 知史赤池 信杉政 征夫武宮 省治
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39 巻 (2006) 8 号 p. 1446-1451

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抄録

症例1は50歳の女性で, 直腸癌の診断で当院紹介された. 直腸Raに2型病変を認め, CT上傍大動脈リンパ節腫大が見られた. 低位前方切除術施行し, 術中迅速組織診で傍大動脈リンパ節転移陽性であった. 術後化学療法を1クール施行し, 傍大動脈リンパ節腫大は消失したが術後4年9か月のCTで再び傍大動脈リンパ節転移再発を認めた. 化学療法4クール施行後, リンパ節腫大は消失した. 術後8年9か月時点で再発なく経過中である. 症例2は29歳の男性で, 下血にて前医入院し, 精査加療目的で当院転院した. 歯状線に接して粘膜下腫瘍様隆起を認め, 生検で小細胞癌の診断となった. 化学療法3クールと放射線照射を施行し腫瘍の縮小を得た後, 腹会陰式直腸切断術を施行した. 原発巣, リンパ節共に腫瘍細胞を認めず, 加療後19か月現在無再発生存中である. 直腸原発小細胞癌は予後不良だが集学的治療が著効する例もあることから積極的な治療が望まれる.

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