日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
Sister Mary Joseph's Noduleを伴うS状結腸癌の1例
坂部 龍太郎佐藤 幸雄平林 直樹多幾山 渉小林 美恵亀岡 稔中島 亨佐伯 修二向田 秀則山下 芳典
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40 巻 (2007) 12 号 p. 1966-1971

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抄録

内臓悪性腫瘍からの臍転移はSister Mary Joseph.s Nodule (以下, SMJN) と呼ばれ, 予後不良の兆候として知られている. 大腸癌原発のSMJNは比較的まれで, 本邦では37例が報告されている. 我々はSMJNを伴うS状結腸癌の1例を経験したので, 文献的考察を加えて報告する.症例は54歳の男性で, 腹痛と便秘を主訴に当院を受診した. 大腸内視鏡検査にてS状結腸に全周性狭窄を伴う腫瘍を認め, 生検にて高分化腺癌と診断された. 身体検査所見では臍部に2cm大の発赤を伴う腫瘤を認め, 穿刺吸引細胞診にて腺癌の転移と診断された. 腹部CTでは臍部に造影効果のある腫瘤を認め, 骨盤底に腹水と腹膜播種を伴っていた. 開腹すると多発腹膜播種, 多発肝転移を認めた. 横行結腸双口式人工肛門造設を施行し, 術後全身化学療法を施行したが, 癌の急速な進行により術後4か月で死亡した. 大腸癌原発のSMJNでは他臓器転移の状況を検討したうえでの治療選択が重要と考えられた.

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