日本消化器外科学会雑誌
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イマチニブ投与後に切除しえた胃原発gastrointestinal stromal tumor多発肝転移の1例
佐藤 龍一郎及川 昌也片寄 友力山 敏樹山本 久仁治林 洋毅佐々木 巖海野 倫明
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40 巻 (2007) 4 号 p. 427-432

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抄録

胃原発gastrointestinal stromal tumor (以下, GISTと略記) の同時性広範囲肝転移に対し, イマチニブにより腫瘍縮小を得た後, 手術を施行しえた症例を経験した. 症例は47歳の男性で, 全身倦怠感, 嘔気を主訴に受診し, CTにて胃噴門部と肝内に多発する腫瘍が認められた. 生検にてKIT, vimentin陽性の胃原発GIST多発肝転移の診断を得たが, 腫瘍局在のため1期的切除は不可能であった. イマチニブによって全病変の縮小が得られたが, 経過観察中に肝転移病変の一部に再増殖が認められた. 腫瘍が縮小したため肝転移病変の切除が可能と判断し, 胃全摘, 肝部分切除術, 肝腫瘍ラジオ波焼灼術を施行した. 切除した腫瘍の大部分は硝子様に変性していたが, 一部viableな組織を認め, 薬剤耐性の獲得と判断した. 再増殖腫瘍の遺伝子解析にてKIT遺伝子exon9, 11, platelet-derived growth factor receptor-α (PDGFRA) 遺伝子exon12に変異を認めた.

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