胸骨前皮下経路によつて胃管を用い食道再建を行う術式は, 最も安全な食道再建術式とされながら, 頚部における食道胃管吻合の縫合不全発生の多いことが欠点とされている. そこで, 縫合不全発生因子の1つと考えられている胃管血流障害について, 実験犬に3種類の胃管を作製, Sr85-Microsphere法により血流を測定し, 比較検討した. 胃管の血流は胃小弯側を大きく切除し大弯側に沿つて可及的胃管を細くすることにより良好となる. また大弯側形成胃管を十二指腸から切離し, 右胃大網動静脈によつてのみ血行が保たれる形のものにしても胃管血流には著変なく, この方法も必要によつて奨用されて良い術式と考えられた.