30 巻 (2004) 3 号 p. 358-362
鼻NK/T細胞リンパ腫は稀な疾患であり, 標準的治療は未確立である。限局期aggressiveリンパ腫に対して標準的とされるCHOPなどanthracyclineを含む化学療法後に放射線照射を行う治療法は, 本疾患に対しては有効でない。自験成績および文献のレビューから, 限局期例では診断後早期に放射線照射を行うことが勧められる。良好な局所制御のためには46Gyを超える線量が必要であり, CTを用いた放射線治療計画を行うことが望ましい。有効な化学療法のレジメンは明らかでないが, 近年, 本疾患に対するetoposideの有効性が示唆されている。また, 末梢血中Epstein-Barr virus DNA量と治療反応性がよく相関することが注目されている。現在わが国では放射線治療と化学療法との同時併用療法に関する2つの臨床試験が進行中である。本疾患の予後改善には関連各科の診療連携, 共同研究が不可欠である。