頭頸部癌
Online ISSN : 1881-8382
Print ISSN : 1349-5747
その他
80歳以上の高齢者頭頸部癌症例の検討
鈴木 幹男又吉 宣長谷川 昌宏新濱 明彦平川 仁喜友名 朝則
著者情報
ジャーナル 認証あり

34 巻 (2008) 4 号 p. 594-599

詳細
PDFをダウンロード (337K) 発行機関連絡先
抄録

当科を受診した80歳以上の頭頸部癌新鮮例51例を診療録に基づき解析した。原発巣は下咽頭,中咽頭,喉頭に多くみられた。進行癌が多く,III,IV期が74%を占めた。初診時併存疾患を72%の症例で認め,1994年の当科調査と比較して増加していた。心疾患,腎不全をともなう5例で併存疾患が治療法選択に影響していた。根治治療を52.9%,姑息治療を19.6%におこない,無治療例は27.5%であった。治療による合併症を4例に認め,このうち1例で術後早期に突然死を生じた。根治治療群は姑息治療群,無治療群と比較し有意に粗生存率が高く,姑息治療群は無治療群よりも粗生存率が高かった。この調査から,80歳以上の高齢者頭頸部癌の治療にあたっては,歴年齢にとらわれることなく,個々の全身状態を十分に評価して治療法を選択すべきと考えた。また可能であれば姑息治療を選択する方が無治療と比較し生命予後を改善することが判明した。

著者関連情報
© 2008 日本頭頸部癌学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
前身誌

頭頸部腫瘍

feedback
Top