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頭頸部癌
Vol. 39 (2013) No. 4 p. 504-508

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http://doi.org/10.5981/jjhnc.39.504

その他臨床

症例は74歳男性。喉頭癌に対する化学放射線療法後の再発で,喉頭全摘術が施行された。術後,咽頭皮膚瘻を形成し,大胸筋皮弁によるパッチ状再建を予定したが,壊死範囲の拡大のため管状再建を行った。しかし,感染・排膿が見られ,2回目の手術を行った。頸部食道断端の壊死が進行しており,頸部からの切除および再建は不可能と考え,食道抜去,胃管挙上,遊離空腸移植へと術中に術式を変更した。術後14日の透視では吻合部にリークを認めたものの,保存的治療でリークが消失し,28日で経口摂取を開始した。術後6ヶ月の時点で,常食摂取可能で気管孔の狭窄は認めなかった。本症例では,予期しない壊死範囲の拡大が大きな問題となった。その原因としては,CRTによる著明な組織障害の他に,甲状腺全摘・両側気管傍郭清による食道の血流低下の可能性,周囲の感染が考えられた。CRT後の手術では,壊死範囲の評価,再建術式の選択などに注意が必要と思われる。

Copyright © 2013 日本頭頸部癌学会

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