頭頸部腫瘍
Online ISSN : 1883-9878
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放射線治療併用におけるCDDPの使用経験
神奈川七大学共同研究
海野 博之窪田 哲昭竹山 勇菊地原 基敬沢木 修二佃 守久保田 彰三宅 浩郷堀内 正敏高橋 広臣岡本 牧人服部 康夫石塚 洋一
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1989 年 15 巻 2 号 p. 65-68

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抄録

頭頸部扁平上皮癌に対するシスプラチンを含む化学療法の有用性は多く報告されている。また, 放射線療法も単独で優れた治療成績を上げている。今回, シスプラチンを含む多剤併用療法と放射線療法の併用を未治療頭頸部扁平上皮癌102例に対して施行した。治療法はシスプラチン100mg/body以上, 放射線量40Gy以上とし, 全奏効率を検討し, 更に化学療法施行時期における全奏効率及び stage III, IVにおける奏効率, CR率についての相違を検討した。結果は同時施行例が奏効率, CR率についてより優れていた。化学療法, 放射線療法の併用の主たる目的である stage III, IVあるいは根治という点では同時施行がより有効であることが示唆された。

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© 日本頭頸部癌学会
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