16 巻 (1989-1990) 2 号 p. 60-64
CDDPと5-FUの併用療法は頭頸部扁平上皮癌に対して有効な regimen である。このうち, 5-FUは葉酸レベルの低い細胞では効果が少ないことが知られている。そこで, 葉酸誘導体であるLV (leucovorin calcium) の投与を加えることにより, CDDPと5-FUの併用療法の効果がどのような影響を受けるかをヒト喉頭癌由来のHEp-2細胞による単層培養細胞とMTSを用いて検討した。殺細胞効果はコロニー形成率で評価し, 併用効果は median effect plot analysis を用いて解析した。LVは単層培養細胞において5-FUの効果を増強したが, MTSでは不変であった。CDDPを先行投与することにより, LVのMTS深部への深達性が増加し, CDDPならびに5-FU, LVの3剤併用効果は増強され, 相乗的な効果が得られた。CDDP先行投与による3剤併用の臨床応用が期待される。