頭頸部腫瘍
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当科における多重複癌の臨床統計とその背景因子の検討
増田 元三郎川辺 良一海野 智小野 繁藤田 浄秀
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1990 年 16 巻 2 号 p. 73-77

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抄録

当科において, 最近10年間に登録された口腔癌と他臓器の多重複癌は27例あった。口腔癌の発生部位は, 舌, 下顎, 中咽頭, 上顎, 口底, 頬, 唾液腺と様々な部位で認められたが, 舌癌が最も多かった。重複した悪性腫瘍は, 食道, 胃, 膀胱, 乳房, 大腸, 子宮, 肺, 腎臓, 甲状腺, 眼に認められたが, 多くは食道癌, 胃癌であった。胃癌が先行し, ついで口腔癌, 後に食道癌が発生するという傾向があった。放射線誘発癌と考えられる症例は6例あった。背景因子として, 性別, 年齢, 家族歴, 飲酒, 喫煙, 職業, 学歴, 白板症の有無, 口腔清掃の良否をあげて, 多変量解析を用いて分析した。白板症が多重複癌発生の背景因子として考えられた。

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© 日本頭頸部癌学会
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