頭頸部腫瘍
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頭頸部扁平上皮癌での予後因子となる重複癌の実態
渋谷 均
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22 巻 (1996) 1 号 p. 163-167

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抄録

頭頸部扁平上皮癌 (頭頸部癌) における重複癌の発生部位, 発生頻度, 発生時期などについて検討した。
1994年まで当科を受診した頭頸部癌は3,430例であった。性別では男性2,403例 (70%), 女性1,027例であった。部位別では口腔癌2,190例 (舌癌1,070例, 歯肉癌616例, 口腔底癌266例, 頬粘膜238例), 中咽頭癌290例, 上咽頭癌100例, 下咽頭癌78例, 上顎洞癌475例, 喉頭癌267例, 口唇癌30例であった。重複癌は434例 (13%) 511部位に認められ, 324部位 (63%) が upper aerodigestive tract (UADT) の癌であった。詳細は口腔癌114, 食道癌99, 胃癌65, 肺癌53, 中咽頭癌25などであった。
この結果, 重複癌は男性患者に頻度が高く (女性の約1.3倍), その傾向は特に食道癌, 肺癌, 喉頭癌で顕著であった。女性患者では全重複癌のうちの半数が口腔内多発癌であり, その発生頻度は男性の2倍であった。また重複食道癌の発生頻度は頭頸部癌の部位によって異なり, 下咽頭癌患者に最も多く, 次いで中咽頭癌, 口腔癌の順であった。上顎洞癌は対側上顎洞に高頻度に重複癌を認めた。

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