29 巻 (2003) 1 号 p. 14-22
下咽頭扁平上皮癌102例を対象とし, その予後因子を検討した。全体の5年累積生存率は35.1%であった。Stage 因子では Stage IとIIIの間, Stage IIIとIVAの間, Stage IVBとIVCの間で有意に予後は不良となった。T因子ではT-stage がすすむごとに予後は不良となるものの, 有意差はなかった。N因子ではN0とN1, N1とN2cの間で有意に予後は不良となった。pN因子ではpN=2と, pN=3の間で有意に予後は不良となった。一方で, N0症例のうちpN=0では82.4%であるものの, pN (+) では50.0%と有意に予後不良であった。また, pN=0症例のうちN0では82.4%であるもののN (+) では16.7%と有意に予後不良であった。以上により, N0やpN=0症例の中にも予後不良例が存在し, その術後治療の実施基準を再考する必要があると考えられた。