頭頸部腫瘍
Online ISSN : 1883-9878
Print ISSN : 0911-4335
ISSN-L : 0911-4335
MIBIシンチによる原発性副甲状腺機能亢進症の局在診断
家根 旦有江本 美枝岡本 英之幸 和恵細井 裕司宮原 裕
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 29 巻 1 号 p. 186-190

詳細
抄録

原発性副甲状腺機能亢進症における99mTc-MIBIシンチの局在診断の有用性について, 超音波検査, CTと比較検討した。対象はMIBIシンチを行い手術治療を施行した原発性副甲状腺機能亢進症14名で, 男性4名 (38-70歳, 平均47歳), 女性10名 (29-80歳, 平均57歳) であった。MIBIの検出率は12/14 (85.7%), 超音波11/14 (78.5%), CT7/14 (50%) で, MIBIと超音波を組み合わせることによって検出率は13/14 (92.8%) に上昇した。MIBIで検出可能な最小重量は300mgで, 異所性の副甲状腺腺腫はMIBIでのみ検出が可能であった。超音波は甲状腺周囲の局所診断に優れ, MIBIは異所性診断に優れていた。原発性副甲状腺機能亢進症の局在診断にはMIBIと超音波検査の組み合わせが相補的で検出率も高く, 効率的で経済的な方法と考えられる。

著者関連情報
© 日本頭頸部癌学会
前の記事 次の記事
feedback
Top