頭頸部腫瘍
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口腔癌局所再発例に対する救済手術
小村 健原田 浩之島本 裕彰竹内 洋介林崎 勝武
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2003 年 29 巻 1 号 p. 34-40

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抄録

口腔扁平上皮癌新鮮例549例を対象として, 局所再発例に対する救済手術の検討を行った。一次治療法別局所再発率は放治群: 17.0%, 手術群: 8.8%であった。局所再発例に対して, 原則的に放治群には手術を, 手術群には放治, 化療を選択した。局所再発例に対する救済手術施行率は56.9%であり, 救済手術による局所再制御率は82.9%, 2年無病生存率は70.7%であった。救済手術施行例の予後には再発までの期間が大きく関与し, 一次治療, 再発時の stage も関与する可能性が高かった。局所再発例では再発時の腫瘍進展範囲の正確な把握が初回治療時にもまして重要であり, 手術適応は放治群では高いが手術群は一部の限局性再発に限られると考えられた。

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© 日本頭頸部癌学会
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