頭頸部腫瘍
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頭頸部がんに対する超選択的動注化学療法
吉崎 智一田中 房江志賀 英明古川 仭真田 順一郎寺山 昇松井 修
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2003 年 29 巻 3 号 p. 445-449

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抄録

放射線同時併用超選択的動注化学療法を施行した80人の頭頸部がん患者についてその効果を検討した。CR51人 (64%), PR22人 (28%) と全体の奏効率は92%であった。部位別では中咽頭, 下咽頭, 喉頭が奏効率, 臓器温存率, 無病生存率とも優れていた。Grade II以上の副作用は約半数に白血球減少, 4分の1に貧血, 4分の3に粘膜炎を認めた。また, 一例は血管造影中に脳梗塞を起こし, 集中治療室にての治療を必要とした。壊死を伴う高度の粘膜炎は6例にみられた。本治療法は頭頸部進行がんの臓器温存治療として有効性の高い治療法であるが, 反面, 重篤な副作用が起こることがあり, 適応には十分注意する必要がある。

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© 日本頭頸部癌学会
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