頭頸部腫瘍
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再発頭頸部癌に対する Docetaxel, Nedaplatin 併用療法についての検討
村川 哲也甲能 直幸北原 哲田部 哲也田村 悦代村田 保博大野 芳裕唐帆 健浩増田 行広磯田 幸秀山内 宏一前川 仁
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2003 年 29 巻 4 号 p. 613-617

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抄録

我々は Cisplatin (CDDP)+5-fluorouracil (5FU) の併用療法に抵抗性を示す再発頭頸部癌に対しDocetaxel (TXT)+Nedaplatin (CDGP) 併用療法の有効性について検討した。化学療法のスケジュールはTXT 60mg/m2を1時間以上、CDGP 70mg/m2を2時間以上かけて連続して静脈投与した。8例に対して施行したが, 原疾患の内訳は, 中咽頭癌3例, 上咽頭癌2例, 喉頭癌, 上顎癌, 顎下腺癌各々1例であった。病理組織型は扁平上皮癌4例, 腺癌2例, 未分化癌, 滑膜肉腫各々1例であった。治療成績はCR 1例, PR 3例, MR 2例, NC 2例で奏効率は50%であった。有害反応は骨髄抑制が大半の症例で認められた。特に白血球減少と好中球減少がいずれも8例中7例と大半の症例で認められた。用量規定因子は白血球減少と好中球減少であるが, G-CSFを投与し, 速やかに回復した。CDDP+5FUの併用療法に効果を示さなくなった再発頭頸部癌症例に対してTXT+CDGP併用療法は second line chemotherapy として有効であると考えた。

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© 日本頭頸部癌学会
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