頭頸部腫瘍
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内視鏡を補助的に使用した鼻副鼻腔悪性腫瘍手術症例の臨床的検討
波多野 篤加藤 孝邦青木 謙祐飯野 孝飯塚 雄志佐藤 英明斉藤 孝夫森山 寛
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2004 年 30 巻 1 号 p. 1-7

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抄録

進展した鼻副鼻腔悪性腫瘍に対しては眼窩内容や頭蓋底を含む腫瘍の一塊切除による拡大手術により治癒率が向上した。近年, 内視鏡手術は副鼻腔の炎症性疾患に対してかつての外切開手術に比べてより侵襲の少ない手術として広く行われその適応も拡大されつつある。今回, 鼻副鼻腔悪性腫瘍に対して内視鏡を補助的に用いた手術症例を経験した。腫瘍が固有鼻腔に限局し, 画像検査や内視鏡所見より安全域を持った切除が可能な症例では, 内視鏡下切除も有効である。また, 様々な要因のために拡大手術が行えず縮小手術となった場合にも, 内視鏡を用いることで副鼻腔深部において明瞭で死角の少ない視野が得られるため, 外切開を併用することで十分なワーキングスペースがあれば深部における操作に内視鏡を併用することは有効である。但し内視鏡を用いても周囲組織を含めた合併切除を安全で容易にするものではなく, 内視鏡はその他の機器と同様にあくまでも手術支援装置の一手段として個々の症例に応じて用いるべきであると思われる。

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© 日本頭頸部癌学会
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