日本健康開発雑誌
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助成研究
同位体をトレーサとしたラドン子孫核種の体内動態に関する研究
迫田 晃弘神﨑 訓枝田中 裕史片岡 隆浩山岡 聖典
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2019 年 40 巻 p. 90-94

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抄録

背景・目的 ラドン温泉の影響効果の評価には、曝露量として被ばく線量が求められる。本研究では、吸入ラドン(Rn-222)が体内で生成した子孫核種の臓器分布を検討するために、ラドン子孫核種(Pb-214)のトレーサとしてラドンの同位体トロン(Rn-220)の子孫核種(Pb-212)に着目し、マウスへのトロン曝露とPb-212の体内分布に係る実験を行った。

方法 トロン線源としてマントルを用意し、これを通過した空気を飼育ケージに導入することで、トロン雰囲気を作製した。トロンをマウスに曝露した後、血液・肝臓・腎臓・筋肉を採取した。試料は、ガンマ線スペクトロメトリにより放射能分析を行った。

結果 血液・肝臓・腎臓・尿中のPb-212濃度は概ね同じオーダーで、糞はその一桁高かった。

考察 今回の曝露条件で、概ね臓器中のPb-212を有意に検出できることがわかった。また、今後の実験結果の精度向上に向けて、飼育ケージ内でトロンの壊変により生成されたPb-212の各種表面への付着の影響などを検討する必要もあることがわかった。

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© 2019 日本健康開発財団
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