魚類学雑誌
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ウロハゼの学名について
明仁親王
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1966 年 13 巻 4-6 号 p. 73-101

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抄録

1. ウロハゼとフタゴハゼGlossogobius giuris (HAMILTON) は同一種と認める人と, 異種或は異亜種として区別する人があるので, この両者の比較を試み, いくつかの違いを見いだした。
2. ウロハゼとフタゴハゼGlossogocius giuris (HAMILTON) は形態上および分布上から考慮して別種とするのが妥当である。
3. ウロハゼの学名には従来brunneusが日本では用いられて来たが, 高木 (1962) によってbrunneusはヨシノボリに用いるべきであることが明らかにされたので, 新たに学名を求める必要が生じた。そこでウロハゼの学名Gobius olivaceus TEMMINCK & SCHLEGELとGobius fasciato-punctatus RICHARDSONの発表年月日を調べ, Gobius olivaceusに先取権があることを見いだした。
4. ウロハゼの学名はGlossogobius olivoceus (TEMMINCK & SCHKEGEL) が妥当であると考える。

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