魚類学雑誌
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ティラピア・スパルマニ (Tilapia sparrmani) の初生鱗の形成
藤田 清
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1971 年 18 巻 2 号 p. 90-93

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抄録

カワスズメ科 (Cichlidae) の1魚種, Tilapia sparrmani Smithの初生鱗の形成について, 1967年6月4日に艀化した1腹の稚魚241尾を, 水温23.6-27.0℃(平均25.2℃) の水槽で飼育し, 毎日, 約15尾の個体をホルマリン固定し, 調べた.標本の左体側の皮膚をはがし, 10%の過酸化水素水で脱色した後, アリザリンレッド溶液で染色し, 観察した.初生鱗は艀化後, 14-18日, 全長7.9-8.9mm (平均8.56mm) で出現する.初生鱗は尾柄中央側線付近にでき, その後, 頭部の方へと拡がる.また, 鱗列数も背方, および腹方へと増し, 艀化後, 27日, 全長16mmクラスで成魚と同じ鱗列数に達する.

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