魚類学雑誌
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タイワンドジョウ属4種の酸素消費量の内日変動
Jyoti S. D.MunshiAjoy K. PatraNiva BiswasJagdish Ojha
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1979 年 26 巻 1 号 p. 69-74

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抄録

タイワンドジョウ属Channaの4種の空気と水からの酸素摂取量には顕著な概日リズムが見られ, 薄暮 (16~18時) から薄明 (4~6時) までの夜間に高い値を保つ、酸素摂取量が最高値を示す時間とその値は, C.maruliusでは0~2時, 66.4±0.5mlO2・kg-1・h-1, C.striatusでは20~22時, 78.7±8.6mlO2・kg-1・h-1, C.gachuaでは20~22時, 95.6±2.6mlO2・kg-1・h-1, C.punctatusでは16~18時, 57.5±1.1mlO2・kg-1・h-1であった。これに対し酸素摂取量が最低値を示す時間は概ね各種とも正午からの2時間に見られ, その時間にはC.striatusC.gachuaでは鰐呼吸の比率が空気呼吸のそれより大きかった。最高酸素摂取量のうち空気呼吸の占める率は, C.maruliusでは845%, C.striatusでは67。7%, C.gaohuaでは53.4%, C.pumtatusでは86.8%であった。酸素摂取の概日リズムは, 沼地生態系の物質代謝の日周変動に相関していた。

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