1980年8月15日16時30分, 三宅島の水深12mの地点で全長約90cmの2尾のウツボGymnotborax kidakaが産卵しているのを観察した.両者は尾部をゆるくからませていたが, 突然腹部を押しつけ合ってから離れた.その瞬間精子による水の白濁が観察された.卵は直径約2mmの丸い浮性卵で, 親魚による卵の保護は観察されなかった.1980年7月29目19時30分には, 岸近くの水深2.5mの地点で, 全長約25cmのUropterygtus necturus4尾が群がって行動しているのを観察した.これは産卵直前の行動と思われた.