日本産トビエイ目3種の核型をair-drying法により分析し, それぞれのゲノム量を顕微分光濃度計を用いて測定した.アカエイの核型は2n=72, 中部一次中部着糸型染色体 (MS-M) =34, 次端部一端部着糸型染色体 (ST-A) =38, 腕数 (FN) =106, ゲノム量=8.3Pg/cellであり, ヒラタエイでは2n=52, M-SM=44, ST-A=8, FN=96, ゲノム量=13.1Pg/cell;トビエイでは2n=54, M-SM=40, ST-A=14, FN=94, ゲノム量8.7pg/cellであった.核型及びゲノム量などの検討の結果, ヒラタエイとアカエイの近縁性は, ヒラタエイとトビエイの近縁性以上のものではないと判断された.