魚類学雑誌
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ベンケイハゼの卵内発生と前期仔魚
須之部 友基中園 明信
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1989 年 35 巻 4 号 p. 484-487

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抄録

ベンケイハゼPriolepis naraharoe (Snyder) の雌雄一対を水槽で飼育し, 産卵実験を行い, 卵内発生過程及び卵・前期仔魚の形態を記載した.卵は沈性付着卵で, 長径0.76-1.12mm, 短径0.41-0.52mmの長楕円形である.水温25-29℃で受精後98-106時間で孵化する.孵化仔魚は全長1.9-2.1mmで体側に7対の頂対と遊離感丘を備える.同属のイレズミハゼやミサキスジハゼの仔魚に比べると, 本種は黒色素胞が体背縁部に存在すること, 卵黄部には出現しないことで区別される.

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