魚類学雑誌
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西部太平洋産テンジクダイ科の1新種Apogon selas
John E. Randall林 公義
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1990 年 36 巻 4 号 p. 399-403

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抄録

テンジクダイ科魚類の1新種Apogon selas (和名: ナガレボシ) が, 謎ユーギニア, 琉球諸島などから27個体採集された.また本種はソロモン諸島やインドネシアにも分布することが水中写真により知られていた.本種は背鰭が7棘13軟条, 鰓耙が14-19, 前鰓蓋骨の縁辺に鋸歯がないことなど, Ostorhinchus亜属の特徴的な形質をもつ.体長は体高の2.9-3.6倍.尾鰭の基底中央に眼径大の1黒斑があること, 体側には側線上と下顎先端から頬を通過して胸部にかけてのそれぞれ2条の黄金色に輝く暗色縦帯があることなど, 特徴的な体色斑紋で他種と容易に区別できる.

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© 日本魚類学会
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