魚類学雑誌
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マツバラトラスギの学名はMatsubaraea fusiforme
松浦 啓一
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1991 年 38 巻 1 号 p. 61-62

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抄録

マッバラトラギスは日本とタイに分布する小型の底生性魚類で, その学名は従来Matsubaraea setouchiensis Taki, 1953とされていた.本種はフィリピンから模式標本のみによって知られている同属のM.fusiforme (Fowler, 1943) に酷似し, 同種の可能性も示唆されていたが, 臀鰭軟条数と脊椎骨数に差が見られるため別種とされていた.日本とタイで採集されたマツバラトラギスの多数の標本とM.fusiformeの模式標本を調査した結果, これらの相違は個体変異の範囲に含まれることが明らかになった.したがって, 本種の学名はM.fusiformeとなる.

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