魚類学雑誌
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魚類歯牙の形態学的研究-III
鯖科の歯牙について
磯川 宗七
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1955 年 4 巻 4-6 号 p. 201-206

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抄録

1. 鯖科は歯牙を上下顎骨, 口蓋骨, 鋤骨, 鰓および咽頭部に有している。しかしカツオおよびスマでは口蓋骨および鋤骨に歯牙を欠く。
2. 歯牙はいずれも細く絨毛状でエナメル質と象牙質よりなる。
3. エナメル質は象牙質の尖端部を被う菲薄な, 脱灰操作によりまつたく消失する無構造のものである。
4. ホンサバおよびゴマサバの象牙質はHomogenous dentin, カツオおよびスマのものはOsteodentinである。根部は骨および隣在歯牙の根部に移行している。

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