魚類学雑誌
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三宅島からのネズッポ類2新 (亜) 種とサンゴハナビヌメリの記載
Ronald FrickeMartha Zaiser Brownell
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1993 年 40 巻 1 号 p. 1-10

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抄録

新種Callionymus curvispinis (チビヌメリ) は前鰓蓋骨棘の先端が上方に曲がり, 棘の背縁に5-6本の小突起があること, 第2背鰭条 (8本) と臀鰭条 (7本) が少ないこと, 雄の第1背鰭条が糸状でなく, 尾鰭の形が上下に不相称であるなどの諸特徴を備える.最大の体長は雄で45.3mm, 雌で31.9mmである.
新亜種Callionymus persicus izuensis (イズヌメリ) は前鰓蓋骨棘の先端が真直で曲がらず, 背面に3-6本の小突起があること, 第2背鰭条が9本, 臀鰭条が8本であることなどの特徴を持つ.C.persicus persicus Reganとは胸鰭条が臀鰭第3膜に達すること (C.p.persicusでは第2膜に達する), 雄では尾鰭の中央2軟条が特別に長く延びること (C.p.persicusでは中央の4軟条が特に延長する) などで区別される.
なお, サンゴハナビヌメリC.corallinus Gilbertを三宅島とNew Caledoniaからの標本も加えて再記載し, トビヌメリC.beniteguri Jordan et Snyderを伊豆海域から初めて記録した.

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