J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

音声言語医学
Vol. 50 (2009) No. 2 P 116-122

記事言語:

http://doi.org/10.5112/jjlp.50.116

原著

本研究は吃音児が楽に話すことのできる音韻論的要因の一つとして音節に視点を当てたものである. Shimamori and Ito (2007, 2008) は日本語においては語頭音節の核母音から後続する音素への移行部分が吃音の生起に関与する可能性を示唆している. この仮説が正しければ, 単音節のみを産出した場合, 重音節は核母音からの移行があるが, 軽音節はないため, 軽音節のほうで吃音頻度が低くなると予測される. そこで本研究では, 学齢期にある吃音児30名を対象に, 単音節産出課題を用いて, 軽音節の吃音頻度が重音節の吃音頻度よりも低くなるのかどうかを検討した. その結果, 予測通り重音節よりも軽音節のほうで吃音頻度が有意に低くなることが明らかになった. この結果から, 日本語においては語頭音節の核母音から後続する音素への移行部分が吃音の生起に影響を与えるという仮説の妥当性が示唆された.

Copyright © 2009 日本音声言語医学会

記事ツール

この記事を共有