J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

音声言語医学
Vol. 50 (2009) No. 4 P 256-261

記事言語:

http://doi.org/10.5112/jjlp.50.256

原著

開鼻声の聴覚判定は妥当性が問題になることがある. そこで1/3オクターブ分析による定量的開鼻声値 (nasality) を併用して評価の妥当性を高めることができるか検討を行った. 対象は口蓋裂またはCVPIの小児14例 (平均年歳7歳10ヵ月) , 対象音は単母音の持続音/i:/とした. 3名の言語聴覚士による聴覚判定とnasalityを比較した結果, 14例中10例 (71%) が一致し, 「軽度あり」の群と「重度あり」の群の平均nasalityに有意差を認めた (p<0.05) . 一方, 両者が不一致であった4例中3例は/i:/発声時の画像所見からnasalityのほうが妥当であると考えた. 不一致例の音声には聴覚判定に影響する何らかの因子が含まれていた可能性があるが, 今回は嗄声との関連は明らかではなかった. 聴覚判定とnasalityを併用することによって, より妥当性が高い評価が得られる可能性が示唆された.

Copyright © 2009 日本音声言語医学会

記事ツール

この記事を共有