J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

音声言語医学
Vol. 51 (2010) No. 4 P 341-350

記事言語:

http://doi.org/10.5112/jjlp.51.341

原著

韻律情報は,文字には含まれない音声言語特有の特徴であることから,その弁別には,日常生活のなかでみずから聴覚を活用し,獲得していくことが求められる.したがって韻律の獲得は聴覚活用の指標になると考えた.そこで本研究では,聴覚障害児64名を対象にアクセントとイントネーションの聴取弁別課題を行い,聴力レベルとの関係から検討した.
その結果,平均聴力レベルでは,イントネーションは約85dBHL以下の者のほとんどが有意な弁別が可能であったのが,アクセントでは約70dBHL以下と難聴が軽い者でないと聴取弁別できなかった.したがってアクセントよりもイントネーションのほうが重度の聴覚障害児でも聴取弁別が可能であることが示唆された.このことは,イントネーションがアクセントよりも多様な音響信号を含み,持続時間の変化など,より重度な聴覚障害児においても活用が可能な信号を含んでいることを意味すると推察された.

Copyright © 2010 日本音声言語医学会

記事ツール

この記事を共有