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音声言語医学
Vol. 52 (2011) No. 1 P 32-42

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http://doi.org/10.5112/jjlp.52.32

原著

吃音治療施設で,言語聴覚士による治療を受けた吃音児97名を対象とする縦断研究を実施して,性別と発吃からの期間別に多変量解析を行い,吃音児の治療前の特性と治癒との関連を検討した.単変量解析で吃音治癒との関連が見られた特性を同時に投入した比例ハザードモデルでは,標本全員を用いた解析でも性別解析でも,吃音の進展段階が治癒の独立した関連因子として検出された.発吃からの期間別解析では,発吃から24ヵ月以内に吃音治療施設を受診した群でのみ,児の治療前の特性と治癒との関連が認められ,発吃年齢が24ヵ月以下であること,女であること,進展段階が1相であることが,相互に独立して,高い治癒率に関連した.吃音治癒を予知する因子の把握が可能な期間は発吃から24ヵ月以内であり,この期間中に開始する吃音治療については,発吃年齢,性別そして治療前の進展段階に基づいて予後を予測できる.

Copyright © 2011 日本音声言語医学会

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