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音声言語医学
Vol. 52 (2011) No. 3 P 217-224

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http://doi.org/10.5112/jjlp.52.217

原著

本研究の目的は,腫瘍切除による上顎欠損患者の発話の特徴と,顎義歯の効果を明らかにすることである.腫瘍切除後上顎欠損を生じ,顎義歯を作製した9名に,開鼻声,構音検査,ブローイング検査,発語明瞭度検査を実施した.顎義歯非装着時は,無声破裂子音は摩擦音へ,有声子音は通鼻音へ異聴される傾向が見られた.この理由として,上顎欠損により呼気鼻漏出量が増加し,安定した構音位置が確保されないことが考えられた.開鼻声,構音,ブローイング検査時の呼気鼻漏出量,発語明瞭度とも顎義歯装着により改善された.顎義歯装着後,構音が改善されたことから,顎義歯が上顎欠損症例の構音障害の治療に効果があることが示された.

Copyright © 2011 日本音声言語医学会

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