J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

音声言語医学
Vol. 53 (2012) No. 3 p. 199-207

記事言語:

http://doi.org/10.5112/jjlp.53.199

原著

進展段階第4層まで進展した発達性吃音の軽減・改善例の報告は少ない.都筑(2002)は第4層の吃音者も改善しうると報告しているが,軽減・改善過程はいまだ明らかになっていない.本研究では訓練開始時に8歳から50歳の発達性吃音第4層の21例に系統的脱感作を組み込んだメンタルリハーサル法を用いた場合の訓練効果と軽減・改善過程について検討した.結果は生活場面での“恐れと行動の状態”および“発話の状態”に対する7段階(または4段階)尺度による被訓練者の主観的評価にて10例は正常域に達した.
第1層は学童で1例,2層にいたったのは5例,3層は1例,4層にとどまったのは4例であった.学童の改善過程は進展段階を遡った.しかし成人例では第1層の状態を示さずに2層から正常域に達した.第2層ではブロックが出ても発話症状を気にせず話す行動が出現した.また第2層に戻った状態下では自己の発話に注目する行動が残った例と消失した例があり,進展時の第2層でも自己の発話等に注目する段階としない段階がある可能性が示唆された.

Copyright © 2012 日本音声言語医学会

記事ツール

この記事を共有