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音声言語医学
Vol. 53 (2012) No. 4 p. 329-335

記事言語:

http://doi.org/10.5112/jjlp.53.329

原著

目的:痙攣性発声障害(以下,SD)は,いわゆる機能性音声障害との鑑別等,独立した音声疾患としての定義がいまだ確立しているとはいえず,その重症度・治療効果に関する標準的な評価法は確立されていない.そこで,われわれはSDの音声症状である間欠的な声の途切れを定量的に評価し,その特徴を明らかにした.
方法:対象は外転型SD 8例と健常成人10例とした.「北風と太陽」の文章音読中に3回出現し,条件が異なる(1:句読点なし,2:読点あり,3:句点あり)語頭無声子音を含むモーラ/ta/におけるVOTとその直前の音節での無音区間長を計測した.
結果:読点あり,句点ありの条件下では,外転型SD例でVOTが有意に延長していた.
結論:外転型SD例のなかには,句読点の有無(無音区間長の違い)によってVOTが変動する例が存在することが明らかになった.無音区間長を考慮したVOTの計測は,SDの音声症状を定量化するにあたり,有用である可能性が示唆された.

Copyright © 2012 日本音声言語医学会

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