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音声言語医学
Vol. 54 (2013) No. 1 p. 14-19

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http://doi.org/10.5112/jjlp.54.14

原著

音声酷使者の発話環境を知る目的で,データログ機能つき補聴器を用い,自己発話時間と職業,自己発話音圧と他者発話音圧や環境音圧との関連について検討した.幼稚園教諭や保育士では,8時間の勤務時間の1/3以上を自己発話時間が占めており,言語聴覚士,専業主婦,事務職員と比べて長かった.幼稚園教諭の自己発話の平均音圧は85dBと最も強く,次いで保育士の75dBであった.幼稚園教諭と保育士の他者発話時間の比率は約1/2であったが,平均音圧は幼稚園教諭で85dB,保育士で75dBと他の職種より強かった.さらに,他者発話平均音圧が大きいほど自己発話平均音圧が大きい有意な相関が認められたが,自己発話音圧と環境音圧の間には有意な相関は認められなかった.幼稚園教諭や保育士は子供との会話が仕事であり,環境音ではなく他者発話音圧が強いため自己発話音圧が強くなり,音声を酷使している職業的音声酷使者と考えられた.

Copyright © 2013 日本音声言語医学会

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