J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

音声言語医学
Vol. 54 (2013) No. 3 p. 186-196

記事言語:

http://doi.org/10.5112/jjlp.54.186

原著

適切なボーカル・スキルによる歌声と話声は,音楽療法士にとって重要な臨床上のツールである.筆者らは音楽療法,音楽学,音声学,音響工学,音声言語病理学,声楽教育学の視点を取り入れた音楽療法士のための発声訓練プログラムを考案し,声のかすれ等を訴える2名を対象に予備的な研究を実施した.プログラムでは,身体のウォーム・アップ,ボーカル・ウォーム・アップ,声の衛生指導からなる2回のワークショップと,1週間の自宅学習が行われた.その結果,MPT(Maximum Phonation Time,最長発声持続時間)の延長,声域の拡大,話声における声質の改善が見られた.歌声においては,ビブラ―トの速さ・振幅の安定が見られたが,LTAS(Long Term Average Spectrum,長時間平均スペクトル)に大きな変化は見られなかった.今後は訓練効果を確認するためにも,喉頭所見を含むさらなる検討が必要となろう.

Copyright © 2013 日本音声言語医学会

記事ツール

この記事を共有