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音声言語医学
Vol. 55 (2014) No. 2 p. 162-166

記事言語:

http://doi.org/10.5112/jjlp.55.162

原著

書取の認知過程を明らかにするため,健常成人48名に漢字単語の書取課題を実施し,単語属性効果および誤反応特徴について検討した.正答率および潜時に頻度効果と心像性効果が見られ,健常成人が語音から綴りを想起する過程には単語の音,意味,綴りに関する語彙情報を用いて綴りを想起する語彙経路を活用していることが示唆された.また,書きの一貫性も正答率および潜時に影響を及ぼしていたことから,音から文字へ直接変換する非語彙経路の活用も示唆された.書き始めから書き終わりまでの所要時間には画数が強い影響を示したほか,頻度の影響もわずかに見られた.誤反応分析の結果,主な誤りは,1字のみ正答,同音異字への誤り,および無回答であった.同音異字への誤りは,書きの一貫性が低い語に対する非語彙経路の活性を反映していると考えられる.

Copyright © 2014 日本音声言語医学会

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