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音声言語医学
Vol. 55 (2014) No. 3 p. 209-214

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http://doi.org/10.5112/jjlp.55.209

原著

当院において,音声障害に対して外科的治療を行った39例を対象に,術前後のVoice Handicap Index(VHI)の変化を検討した.性別は男性23例,女性16例,年齢は平均61.5歳であった.原疾患は一側反回神経麻痺13例,声帯ポリープ10例,声帯結節4例,声帯嚢胞3例,その他9例であった.術式は喉頭微細手術20例,喉頭枠組み手術12例,その他7例であった.
術前の全症例のVHIスコアは平均49.8点であったが,術後は31.3点と有意に改善した.また,術式別では喉頭枠組み手術(一側反回神経麻痺例)および喉頭微細手術(声帯非腫瘍性隆起性病変例)のいずれも,VHIスコアおよび音声機能検査値は改善した.経時的な観察では術後1ヵ月から12ヵ月までVHIスコアの改善は維持されていた.VHIと音声機能検査結果は術前と術後1ヵ月ではほとんどで有意な相関があったが,術後3ヵ月以降では有意な相関は見られなくなり,患者の社会的背景や術後の発声習慣の違いなどにより差が生じた可能性が考えられた.以上の結果より,音声外科手術後には長期にわたって,自覚的および他覚的検査の両面から評価を行うことが重要であると考える.

Copyright © 2014 日本音声言語医学会

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