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音声言語医学
Vol. 55 (2014) No. 3 p. 226-232

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http://doi.org/10.5112/jjlp.55.226

原著

北海道喉頭摘出者福祉団体「北鈴会」会員35名(男性31名,女性4名)を食道音声の習熟度別に分類し,食道音声の使用に伴う問題やリハビリテーションに関する実態を調査し,以下のことを明らかにした.1)食道音声を使用して会話をするには習熟度中級以上の技術が必要と考えられた.2)VHI-10は会話機能との相関は乏しく,習熟度間の比較においても有意差はなかった.3)食道音声の技術が向上すると,ことばの明瞭さの不満は減少するが,声の大きさに関する不満は依然として残った.4)食道音声の習熟過程にあるもののみならず,中・上級に習熟しても食道音声以外の無喉頭音声を併用し,コミュニケーションの効率を図るケースが認められた.5)北海道において,食道音声の習得は喉頭摘出者団体の活動によるところが大きく,その習得には長い期間を要していた.反面,体系的なリハビリテーションを提供できる医療機関の不足が明らかにされた.

Copyright © 2014 日本音声言語医学会

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