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音声言語医学
Vol. 56 (2015) No. 1 p. 12-19

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http://doi.org/10.5112/jjlp.56.12

原著

表出言語の出現が著しく遅れている事例の言語獲得の予測において,ダイナミック・システムズ理論からのアプローチは有効であると考え,有意味語がなく,全体的な発達に遅れがある事例の縦断的資料を基に,統制パラメータが表象の発達である場合のその軌跡と他の変数との相乗作用を検討した.方法は,6歳1ヵ月から7歳5ヵ月までの発達支援場面のVTRを再生し,McCune(2008)が指摘するダイナミック変数に注目して分析した.その結果,小事物操作の広がりや,象徴遊びでの自己に向けたふりといった表象の発達とともに子音の出現がみられ,その相乗作用が示唆された.コミュニカティブ・グラントなどの前言語的伝達の量的側面がアトラクター状態を示し,安定化により,統制パラメータであった表象の発達が結果として現れると考えられた.

Copyright © 2015 日本音声言語医学会

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