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音声言語医学
Vol. 56 (2015) No. 4 p. 326-334

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http://doi.org/10.5112/jjlp.56.326

原著

本研究では,成人吃音者16名を対象に,短期間のシャドーイング(スピーチ・シャドーイング,追唱)による発話訓練を行い,吃音症状と心理面に与える影響を分析した.シャドーイングとは,連続して聴こえてくるモデル音声を聴取と並行して口頭で再生する行為である.シャドーイング前に実施した音読課題で吃音頻度が高かった8名全員で,シャドーイング中に吃音頻度(特に,阻止症状)が大きく減少し,症状の持続時間も短縮した.シャドーイング訓練直後の音読課題では,課題文の異同を問わずシャドーイング前に比べて吃音の頻度が低く,後効果があることが示された.一方,音読で吃音頻度が低い参加者は,シャドーイング中の吃音頻度も低いままであった.また,心理面については,自由記述した感想・意見をKJ法で分析したところ,シャドーイング中に流暢な発話を体験したことを実感し,心理面にもポジティブな影響を与えていることが明らかになった.

Copyright © 2015 日本音声言語医学会

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