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音声言語医学
Vol. 57 (2016) No. 1 p. 32-40

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http://doi.org/10.5112/jjlp.57.32

症例

吃音の悩みをきっかけに「不登校準備段階」の状態を呈し,「吃音をゼロにしたい」と当院を受診した13歳中学1年生男児に対して,直接的な発話訓練と多因子モデルに基づいた認知行動療法的アプローチを同時に行った.直接的な発話訓練は,軟起声・構音器官の軽い接触・弾力的な発話速度・随伴症状に対する訓練を中心に実施した.認知の修正に対しては,吃音の知識・自己評価・目標・発話体験を記録する「吃音ノート」を独自に作成して使用した.3ヵ月全11回の治療で吃音は軽快し,不登校に陥ることなく学校生活が楽しめるようになった.直接的な発話訓練と同時に多因子モデルに基づいた認知行動療法的アプローチを実施することは,「不登校準備段階」にある中学生に有効であることが示唆された.

Copyright © 2016 日本音声言語医学会

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